このサイトのブログに、記事ごとのアイキャッチ画像を入れました。画像を用意したあとに確かめたのは、記事の上に表示されるかだけではありません。一覧で見たときの切り抜かれ方や、リンクを共有したときに使われる画像も確認しました。同じ一枚でも、読まれる場所によって見え方が変わるからです。

こうした仕事は、完成したページを見ただけではあまり伝わりません。それでも私は、相手の手に渡ったあとを考える時間に、その仕事らしさが表れると思っています。

完成の基準を、受け取る側に置く

文章を書き終える。画像を保存する。資料を送る。どれも作業の区切りとしては分かりやすいものです。ただ、その先には、それを初めて開く人がいます。画像が表示されなかったり、案内のリンク先が分からなかったりすれば、受け取った人の作業はそこで止まってしまいます。

たとえば、イベントの案内なら、日時と会場名が書いてあるだけで十分か。初めて来る人が入口までたどり着けるか。雨の日に何を持ってくればいいか。自分には分かっていることほど、説明から抜けやすいものです。

だから、仕上げの段階では読む立場を変えてみたいと思っています。事情を知っている自分としてではなく、初めてその案内を受け取る人として読む。相手が次に何をすればいいか分かるところまでが、一つの仕事なのだと思います。

確認を増やすより、迷う場所を見つける

とはいえ、すべてを何度も見直していたら、仕事は終わりません。細かく確認するほど良い、という話でもないはずです。時間をかける場所を選ぶことも、仕事の一部です。

私は、間違っていると相手が動けなくなる部分から見るのがよいと考えています。日時、場所、連絡先、リンク。読みやすさを整える前に、まずそこが合っているかを確かめる。表現を少し磨くことと、相手が会場に着けないことでは、影響が違います。

まだ決まっていないことがあるなら、決まっていないと書く。そのうえで、いつまでに知らせるかを添える。答えが出るまで何も伝えないより、相手は予定を考えやすくなります。完成品だけでなく、待っている時間にも目を向けたいところです。

確認の項目を際限なく増やすより、相手がどこで迷うかを一つ見つける。その一つを減らすためなら、最後の数分にも使い道があります。

見えない仕事を、次の人に残す

私はITインフラエンジニアとして15年働き、独立を経て、2022年11月に合同会社ryuproを設立しました。いまはイベントやコミュニティ、キャリア、暮らしに関わる事業を営んでいます。扱うものは変わりましたが、自分の仕事の先に誰かの活動がある、という見方は大切にしています。

システムも案内も、つくった本人だけが使える状態では、受け渡しが難しくなります。次に触る人が場所を探さなくて済むようにする。変更した理由を短く残す。うまくいかなかった点を、次回の確認事項に加える。そうした小さな手入れが、その後の仕事を進めやすくします。

今回のブログ画像も、毎回同じ手順で記事に入れられるよう、画像を置く場所と反映の手順を残しました。一度うまく表示できたことに加えて、次の記事でも迷わず進められることに意味があると思います。

頼んだことが、使いやすい状態で返ってくる。その経験が重なると、次も相談してみようと思ってもらえるのかもしれません。仕事への信頼は、そういう日常の受け渡しから育つものだと私は考えています。

いま手元にある仕事を、初めて受け取る人の目で見たら、どこで迷いそうでしょうか。送る前に一か所だけ確かめるなら、何を選びますか。

ryuproでは、イベントの企画・運営をはじめ、仕事や暮らしに関するご相談を受け付けています。考えていることがあれば、お問い合わせフォームからお聞かせください。