6月13日のBBQで、25人が集まりました。開始前、会場ではテーブルを並べ、炭を起こし、食材を運び、参加者が迷わないように場所を整えていました。私が一人で動いていたわけではありません。友人が副幹事として準備に加わり、自然に役割を分けられたことで、会場全体が少しずつ整っていきました。
この日、あらためて感じたのは、人を集めることよりも、一緒につくる人を増やすことの大切さです。参加者が25人いたことは結果としてうれしいことでした。ただ、それ以上に印象に残ったのは、準備の段階から場を支えてくれる人がいたことでした。
一人で抱えないと、場の空気が変わる
イベントの準備は、主催者がすべてを決めて、すべてを背負うものだと思いがちです。実際、最初の頃の私は、会場の手配から当日の進行まで、自分で把握していないと不安でした。
けれど、準備する人が一人だけだと、できることにも限りがあります。確認する項目が増えるほど、参加者と話す余裕がなくなり、場を楽しむことも難しくなります。今回、副幹事が入ってくれたことで、準備の手が増えただけでなく、考える視点も増えました。食材や道具のことを考える人が複数になると、見落としていたことにも気づけます。
運営が安定するのは、主催者の力が強いからではありません。役割を分け、互いに確認できる状態ができたからです。
「参加する」には、いくつもの形がある
イベントへの参加は、当日に会場へ来ることだけではありません。準備を手伝う、初めて来る人に声をかける、終わった後に片づける。どれも、その場をつくる行動です。
ここで大切なのは、誰かに無理をさせないことです。役割をお願いするときは、何を、いつまでに、どのくらいお願いしたいのかを具体的に伝える。そのうえで、引き受けるかどうかは相手に委ねる。小さな役割でも、自分で選んで関わったものなら、場への見え方が変わります。
人を集めるのではなく、一緒につくる人を増やす。
この考え方は、イベントだけに限りません。仕事でも地域の活動でも、すべてを任せられる人を探すより、できる範囲で手を貸せる人が増えるほうが、長く続く関係をつくりやすいと思います。
インフラの仕事で学んだ、準備と引き継ぎ
私はITインフラエンジニアとして15年働き、その後独立しました。インフラの仕事では、何かが起きてから動くより、起きる前に確認しておくことが重視されます。担当者が変わっても対応できるように、手順や状況を共有しておくことも欠かせません。
イベント運営にも、同じ感覚があります。会場に何が必要かを洗い出し、誰が担当するかを決め、当日の流れを見えるようにする。主催者しか分からない状態を減らすほど、ほかの人も関わりやすくなります。
合同会社ryuproでは、イベント企画・運営やコミュニティデザインを通じて、挑戦する人が当たり前に挑戦できる社会をつくることを目指しています。そのためには、主催者が前に立つだけでなく、参加した人が次の場を一緒につくれる余白を残すことが大切です。
あなたが最近参加した場で、「少し手を貸してみよう」と思えた瞬間はありましたか。反対に、関わりたい気持ちはあっても、役割が見えずに遠慮したことはないでしょうか。次に誰かと場をつくるとき、お願いできそうな小さな役割を一つ考えてみてください。
人と人が自然に関われる場所に興味がある方は、私たちが運営する楽SAKEターミナルもご覧ください。飲食をきっかけに、知らない人同士が同じ時間を過ごせる場をつくっています。